こんにちは、無吉です。
世間ではまだまだ仮想通貨が盛り上がっていますね。
そんな仮想通貨で利益を出している方は、税金ってどれくらい払う事になるかご存知でしょうか?
今回はそんな税金について調べてみたので書いていきます。
自分が参加出来ないことの悔しさから書いているわけでは決してありますません。
それではいってみましょう!
目次
確定申告と年末調整の違いって何?
いまさらと思う方もいるかもしれませんが、説明します。恥ずかしながら自分が最近まで知らなかったので…
- 年末調整とは
勤務先が月々に天引きしている税金は大まかな金額なので、それを年末に調整して還付や追加徴収を行い給与所得や所得税を確定します。
これを『年末調整』といいます。
- 確定申告とは
本業である勤務先の税金は会社で給料から天引きして支払ってもらえますが、それ以外(副業等)の所得に関しては原則として自分で申告をしなけれなりません。
自分で税務署に申告して税金を確定することを『確定申告』といいます。
本業分に関しては、ほとんどの会社は普段からざっくりとした額を天引きしていて、それを年末に調整して所得税額を決めたうえできちんと納税してくれているから自分でやらなくてもいいんだけど、副業分はそれを誰もやってくれないから自分でやらなくちゃいけないんだ!!
副業の税金ってどれくらいかかるの?
副業の内容によって税金の種別が変わるので、今回は流行りの仮想通貨で計算してみたいと思います。
※前提として、本業分は勤務先で年末調整をしていることとします。
数ある副業の中で仮想通貨を選んだことに深い意味はないよ!!(仮想通貨で爆益を上げている人は具体的な金額を知って震えながら眠りにつけばいいよ)
仮想通貨の所得区分
ビットコインをはじめとする仮想通貨を売却又は使用することにより生じる利益については、事業所得等の各種所得の基因となる行為に付随して生じる場合を除き、原則として、雑所得に区分され、所得税の確定申告が必要となります。
引用元:国税庁 仮想通貨に関する所得の計算方法等について(情報)
H29年.12月1日の法令に基づいた情報によると、仮想通貨は原則として『雑所得』に区分されます。
FX等の儲けと同じ区分ですね。
『雑所得』であれば20万円以下は確定申告をする必要がありませんが、20万円以上の所得になると確定申告をする必要があります。※所得税法で決まっています。
最近主流の副業はこれにあてはまることが多いですが、所得区分により扱いが異なることがありますので、詳しくは国税庁のホームページをご確認下さい。
副業の仮想通貨で30万円儲けた場合の所得税
20万円までの雑所得であれば確定申告をする必要はありませんので、それを少し越えた30万円を仮想通貨で儲けたと仮定して計算します。
源泉徴収票!カモーンぬ!
小向井 理さんという方の源泉徴収票がなぜか偶然手元にあったので、これを使わせてもらいます。
計算が難しくなるので端数は切り捨ててキリを良くするために、冗談左から
- 年収555万
- 給与所得控除後の金額額390万
- 所得控除の額の合計額160万
- 源泉徴収税額約13.5万円
とします。
この方は勤務先で本業分の年末調整は終わっているので本業分の税金は納めていますが、副業分は確定申告をしていないという設定です。
家族構成は扶養家族の奥さんと16歳未満の子供が二人で、家では居場所がありません。
この環境の人の本業での収入+仮想通貨で30万円の儲け(所得)を得た場合にかかる所得税を計算します。
なぜ源泉徴収票を出したかというと、本業での収入と副業での収入の合計金額によって税率がかわるからだよ!
さて、本業での所得税額が13.5万円だった時に、副業をしたことで一体いくら加算されるのでしょうか…
一旦CM!!
計算
お待たせしました。
こちらの速算表を使って計算してみます。
所得税の速算表 課税される所得金額 税率 控除額 195万円以下 5% 0円 195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円 330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円 695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円 900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円 1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円 4,000万円超 45% 4,796,000円 引用元:国税庁ホームページ 参照記事のタイトルNo.2260 所得税の税率
それではいってみましょう!
- 『給与所得控除後の金額額(給与所得)』390万円と『仮想通貨の儲け(雑所得)』30万円を合算します。
390万円+30万円=420万円
- 320万円から『所得控除の額の合計額』160万円を引きます。※仮想通貨で経費が発生していればその分も控除できますが、経費は0としています。
420万円-160万円=260万円
- 260万円に先程の所得税の速算表をあてはめます。※195万越え〜330万以下
260万円×10%-97.500円=162.500円
- 復興特別所得税を加算します。
162.500円×102.1%=約166.000円
- 約166.000円から副業を入れていない所得税額の約135.000円を引きます。
166.000円-135.000円=31.000円
差額は3.1万円となり、本業の給料と控除がこれくらいの場合、副業で30万円の儲けがでることにより所得税が3.1万円程度増えることになります。
油断した?住民税も上がる
そんなもんかと思って油断した方もいるのではないでしょうか?
まだ終わりません。
住民税も上がります。
- 副業無し (390万円-150万円)×10%+均等割5.000円-調整控除2.500円=242.500円
- 副業有り (390万円+30万円–150万円)×10%+均等割5.000円-調整控除2.500円=272.500円
副業で30万円稼いだ場合の住民税は+3万円
所得税とは基礎控除額が違うので、少し控除額に差がでます。(赤字の所、所得税のときは160万円)
住民税は自治体により多少差はありますが、一律で控除を引いた額×10%+2500円くらいなので、副業で30万円の所得が増えた場合は住民税は単純に+3万円です。
仮想通貨の儲けがもっと多かったら?
- 儲け(所得)が100万円だった場合の所得税
{(390万円+100万円-160万円)×0.2-427.500円}×1.021-13.5000円=102.383円
約10.2万円
- 500万円だった場合
{(390万円+500万円-160万円)×0.23-636.000円}×102.1%-13.5000円=929.903円
約93万円
このように100万円の儲けのときと500万円の儲けのときでは10倍くらいの差になりますが、所得税は速算表のとおり収入が増えるにつれて税率が上がるためです。
所得税90万円…この辺でようやく震えて眠ってもらえるだろうか?
また油断した?
もちろん住民税も上がry
- 仮想通貨の儲けが+100万であれば住民税は+10万円
- +500万円であれば+50万円
まとめ
年収550万くらいの人が扶養家族1人いた時に仮想通貨及び『雑所得』で副収入を得た場合に増える税金は、
- +30万円の儲け(所得)の場合 所得税+3.1万円+住民税3万円=6.1万円
- +100万円の場合 所得税+10.2万円+住民税10万円=20.2万円
- +500万円の場合 所得税+93万円+住民税50万円=143万円
ここまで儲けてたら恐怖よりも嬉しさで震えて眠れませんね。
皆さまが嬉しさで震えながら眠りにつくことを期待しています!!
そもそも税金を支払うのは義務なので、震える必要もないんですけどね。
私は儲けていても不思議な事に税額を知ってショックを受けるタイプの人間なので、思い当たる節のある人はよければざっとでも税金を把握しておいてくだいませ。